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隣の家のブロック塀が危ない。どうすればいい?

隣の家のブロック塀が危ない。どうすればいい?

この記事の要点

・危険な塀で損害が出たとき、賠償責任を負うのは塀の持ち主側(民法717条)
・自治体には、危険な状態を放置する所有者へ勧告する権限がある(建築基準法10条)
隣の敷地にある塀を、こちらで勝手に触ることはできない

隣の家のブロック塀が傾いている。ひびが入っている。倒れてきたら自分の家や子どもに当たる位置にある。けれど他人の持ち物なので、どうすればいいか分からない。

よくある相談ですが、答えが散らばっていて調べにくい話でもあります。ここでは順を追って整理します。

隣の塀が倒れて損害が出たら、誰の責任になりますか?

塀の持ち主側です。民法第717条が定めています。

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

まず占有者(実際に使っている人。借家なら借主)が責任を負い、その人が必要な注意をしていた場合は所有者が負います。

所有者の責任は、過失がなくても免れません。「知らなかった」では済まない仕組みです。

出典: 民法(e-Gov法令検索) 第717条

危ないかどうかは、どう見分けますか?

外から見て分かる合図が5つあります。ひとつでも当てはまれば、危険を疑う根拠になります。

見るところ

危険を示す状態

傾き

上端のラインが通っていない

ひび割れ

縦・階段状のひび、錆汁がにじむ

鉄筋

欠けや剥がれから露出している

控え壁

1.2mを超えるのに見当たらない

高さ

2.2mを超えている

高さと控え壁は、道路からでも確認できます。敷地に立ち入っての点検はできません。手で押して確かめる、といったことは自分の側からのみにしてください。

外から見て分かる合図と、気づいたときにとる順序。
外から見て分かる合図と、気づいたときにとる順序。

こちらで補強や撤去をしてもよいですか?

できません。他人の所有物だからです。

勝手に手を加えると、こちらが損害賠償を求められる側になります。危険に見えても、まず持ち主に伝えるところから始めます。

持ち主に直接言いにくい場合はどうしますか?

自治体の建築部局に相談してください。特定行政庁には、危険な状態を放置する所有者へ勧告する権限があります。

特定行政庁は、(略)損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。

窓口の名称は自治体によって違います。「建築指導課」「建築安全課」「住宅課」などで、市区町村名と合わせてお調べください。

通学路に面している場合は、教育委員会も窓口になります。2018年の大阪府北部地震で通学路の塀が倒れて事故が起きて以降、多くの自治体が点検と支援の体制を整えています。

出典: 建築基準法(e-Gov法令検索) 第10条

伝えるときは何を準備すればよいですか?

感情ではなく事実を渡すと、話が進みやすくなります。

  • 傾き・ひび・鉄筋の露出が分かる写真(自分の敷地や道路から撮る)
  • いつから気づいているか、変化があったか
  • 倒れた場合に何が被害を受けるか(通路、駐車場、子どもの通り道)

撤去に自治体の支援制度が使えることもあります。「持ち主の負担が減る道がある」と伝えられると、話し合いが前に進みやすくなります。

境界上に建っている塀の場合はどうなりますか?

共有物として扱われることがあり、判断が難しくなります。

境界線のどちら側に建っているか、誰が設けたか、どちらが管理してきたかによって扱いが変わります。この場合は自治体の窓口だけでなく、弁護士など専門家への相談をご検討ください。


よくある質問

隣の塀が倒れて自分の家が壊れたら、誰が賠償しますか?

塀の持ち主側です。民法第717条により、まず占有者が責任を負い、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていた場合は所有者が負います。所有者の責任は過失がなくても免れません。

隣の危険な塀を、こちらで補強してもよいですか?

できません。他人の所有物に勝手に手を加えると、こちらが損害賠償を求められる側になります。まず持ち主に伝え、応じてもらえない場合は自治体の建築部局にご相談ください。

持ち主が対応してくれないときの相談先はどこですか?

市区町村の建築部局です。窓口の名称は「建築指導課」「建築安全課」「住宅課」など自治体によって異なります。建築基準法第10条により、特定行政庁は危険な状態を放置する所有者へ勧告することができます。

危険なブロック塀の見分け方を教えてください。

傾き、ひび割れ、鉄筋の露出、控え壁の有無、高さの5点です。上端のラインが通っていない、縦や階段状のひびがある、欠けから鉄筋が見えている、1.2mを超えるのに控え壁が無い、2.2mを超えている。ひとつでも当てはまれば危険を疑う根拠になります。

通学路に面した危険な塀はどこに知らせますか?

市区町村の建築部局に加えて、教育委員会も窓口になります。2018年の大阪府北部地震で通学路の塀の倒壊事故が起きて以降、多くの自治体が点検と支援の体制を整えています。

まとめ

隣の塀が危ないと感じたときの順番です。

  • 自分の敷地や道路から、傾き・ひび・鉄筋・控え壁・高さを確認して写真に残す
  • 持ち主に事実を伝える。撤去の支援制度があることも添える
  • 応じてもらえなければ、市区町村の建築部局に相談する
  • こちらで補強や撤去はしない

なお当社は製造・販売元で、他家の塀の点検や撤去は行っていません。建て替えのときにどんな塀にできるかは、直接お答えできます。

ご自身の塀について気になることがあれば、現地の写真をお見せください。設置できるか・どんな意匠にできるか、まずご相談ください。ご相談は無料です。

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