ブロック塀の高さを調べていると、「何段まで積めるのか」という言い方によく出会います。現場では段数で数えるほうが早いからです。
ただ、法律が定めているのは段数ではなく高さです。そして、その高さをどこから測るかが、土地の形によって変わります。ここを取り違えると、完成してから基準を超えていた、ということが起こります。
この記事の要点
・1段およそ20cm。6段で控え壁が必要になり、11段(2.2m)が上限
・法律が見ているのは段数ではなく高さ。基礎の見えている部分も高さに入る
・高低差があれば、高いほうではなく低いほうから測る
ブロック塀は何段まで積めますか?
11段でおよそ2.2mになり、そこが上限です。ブロックは高さ19cmが標準で、目地が約1cm入るため1段でおよそ20cm上がります。
建築用のコンクリートブロックは、高さ19cmが標準です。積むときに目地が約1cm入るので、1段でおよそ20cm上がります。
これを法律の上限に当てはめると、次のようになります。
段数 | おおよその高さ | 節目 |
|---|---|---|
2段 | 40cm | |
6段 | 1.2m | これを超えると控え壁が要る |
10段 | 2.0m | これを超えると厚さ15cm以上 |
11段 | 2.2m | 上限 |
上限の2.2mは、11段でちょうど届く計算です。つまりブロック塀は、実務上11段が天井になります。
そして6段目、つまり1.2mを超えたところから控え壁が必要になります。段数で覚えるなら、「6段を超えたら支えが要る、11段で打ち止め」という理解になります。

基礎の分は塀の高さに入りますか?
地面の下に埋まっている部分は入りません。ただし基礎が地面から出ていれば、その出ている部分は高さに含まれます。
ここでよく混乱が起きます。
塀の高さは、地盤面から測ります。地面の下に埋まっている基礎は含みません。ただし、基礎が地面から出ている場合、その出ている部分は高さに含まれます。
基礎の立ち上がりを20cm見せる設計なら、その20cmは塀の高さの一部です。ブロック10段に基礎20cmなら、合計2.2mでぎりぎりということになります。段数だけ数えていると、この分を見落とします。
高低差がある土地では、どちらから測りますか?
低いほうから測るのが原則です。倒れたときに危険が及ぶのが低い側だからです。自分の側から1.7mでも、隣が50cm低ければ2.2mとして扱われます。
いちばん間違えやすいのがここです。
自分の敷地と、隣の敷地や道路との間に高低差がある場合、塀の高さはどちらから測るのか。答えは、高いほうではなく低いほうから測るのが原則です。
たとえば、自分の敷地が隣より50cm高いとします。自分の側から見ると1.7mの塀でも、隣の側から見れば2.2mです。この塀の高さは2.2mとして扱われます。
倒れたときに危険が及ぶのは低い側だからです。法律は危険が大きくなるほうを基準にします。
擁壁の上に塀を建てる場合も同じ考え方です。擁壁と塀を合わせた高さで見られることがあります。この判断は自治体によって運用が分かれるので、高低差のある土地では事前に建築指導課へ確認しておくのが確実です。
段数で高さが足りないときはどうしますか?
工法を変えることになります。ブロック塀の中で上限を上げる方法はありません。
11段まで積んでも高さが足りない、という場面はあります。特に高低差のある土地では、低い側から測られる分だけ、自分の側で使える高さが減ります。
敷地が50cm低ければ、自分の側から見た有効な高さは1.7m程度にとどまります。目隠しとしては物足りない高さです。
こうなると、ブロック塀という工法の中では解決できません。上限を上げる方法はないので、工法を変えることになります。
M Art Wall は、発泡素材を芯材にした特殊発泡構造物です。ブロック塀のような段の積み上げではなく、パネルとして構成します。重さがコンクリートとは大きく違うため、ブロック塀では届かない高さの意匠塀をつくることができます。
高低差のある敷地では、この差がそのまま使える高さの差になります。
段数を決める前に何を確認すべきですか?
基礎を地面からどれだけ出すか、隣地や道路との高低差、そして控え壁の出っ張りを置く余地があるかの3点です。
段数を決める前に、次の3点を押さえておくと計画が狂いません。
- 基礎を地面からどれだけ出すか(その分は高さに入る)
- 隣地や道路との高低差があるか(低い側から測る)
- 1.2mを超えるなら、控え壁の出っ張りを置く余地があるか
特に3つめは、駐車スペースや通路を計画に入れていると効いてきます。控え壁は塀の面から高さの1/5以上突き出すので、その幅が敷地から引かれます。2.2mの塀なら44cmほどです。
よくある質問
ブロック塀は何段まで積めますか?
11段でおよそ2.2mになり、そこが仕様規定の上限です。建築用コンクリートブロックは高さ19cmが標準で、目地が約1cm入るため1段でおよそ20cm上がります。
何段目から控え壁が必要になりますか?
6段を超えたところからです。法律が定めているのは段数ではなく高さで、1.2mを超えると控え壁が要ります。1.2mはおよそ6段にあたります。
基礎の分は塀の高さに入りますか?
地面の下に埋まっている部分は入りません。ただし基礎が地面から出ている場合、その出ている部分は高さに含まれます。基礎の立ち上がりを20cm見せる設計なら、その20cmは塀の高さの一部です。
高低差がある土地では、どちらから高さを測りますか?
低いほうから測るのが原則です。倒れたときに危険が及ぶのは低い側だからです。自分の敷地が隣より50cm高い場合、自分の側から1.7mの塀でも、隣の側から見れば2.2mとして扱われます。
まとめ
段数はあくまで目安で、法律が見ているのは高さです。1段およそ20cm、6段で控え壁、11段で上限。そして高低差があれば低いほうから測る。
この4つを押さえておけば、計画の途中で作り直しになることは避けられます。
高低差のある土地で、どこまでの高さが取れるか。図面や現地の写真があれば、具体的にお話しできます。設置できるか・どんな意匠にできるか、まずご相談ください。ご相談は無料です。

